2019年6月18日(火)
子供は親をどう見ているか タイプ9
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◆タイプ9の子供は親をどう受け止めているか


 タイプ9の子どもは、両方の親との肯定的な結びつきの感覚を持っています。実際の親がどうあれ、「よい両親」のイメージを自分のなかに取り込んでいます。ある種、親と一体化したような安全でぬくぬくとした感覚に執着しているようです。それは空想の世界であるかもしれないのですが、気持ちのいい世界にとどまろうとする傾向があります。

 じっさいにいい両親であれば、タイプ9の子どもは幸福な子ども時代を過ごせるでしょう。しかし、現実にはいい両親でなかったとしても、いい親のイメージにしがみつき、空想のなかで幸せな家庭を作ってしまうようなところがあるといわれています。
 現実の親子関係が過酷なものであればあるほど、空想のなかの心地よい世界へとひきこもっていく傾向があります。

 タイプ9の子どもは、親に逆らったり、面倒なことを起こすこともなく、親からするとあまり手のかからない子どもであるかもしれません。けれども、手がかからないからといって、放っておいてはいけません。むしろ、心地よい空想のなかにひきこもるのではなく、積極的に現実とかかわり、現実に対処していく方法を教えることが必要ではないでしょうか。


◆タイプ9の子供は親をどう受け止めているか
インタヴューより


 「うちに誰かいないと寂しかったですね。だから、母親がずっと家にいてくれたのは助かりました。ただいまって帰ったときに返事がある。もし自分が結婚するんだったら、子供にはそうしてあげたいなという思いはありました。でも途中から、私に似た子供じゃかわいくないなと。あまり人によってかないし、かわいくない子っていう感じ。
 父親はイベントが好きで、野次馬の人なので、子供の日になるとどこかに連れて行ってくれて、ヘリコプターに乗ってみたり、モーターボートに乗ってみたり、ふつうなかなか体験できないことをさせてもらいました。
 面白かったのは父はギャンブルがすごく好きで、わたしは動物好きなので、母親がどっかに連れてってあげなさいよというと、父親は競馬場に行こうといって、連れて行ってくれるわけです。
 でも、馬のいるところまでいかなくて、馬券買ったらもう気がすんじゃうんですね。中に入るとお金取られるらしいんですよ。だから、外で、テレビを見ている。わたしが「馬、いないの?」って聞いたら、「いない」っていうんです。「あそこのテレビに映ってるだろう。馬は他のところで走っているから、テレビに映して見せてるんだ」って。それで、わたしは二十五、六歳ぐらいまで競馬場では馬走ってないものだと思ってました。」 タイプ9 女性 

「父も母もすごくよくて、わたしはなんて恵まれた家庭に育ったんだろう、わたしの家庭には何一つ問題はないわと思っていました。
 小さいころにすごく怒って泣いていた記憶があるのですが、それが親に対してなのか自分に対してなのかもわからない。うちは何度か転勤があって、そのときに飼っていた犬なんかも連れて行ってもらえると思って。ちゃんと約束したつもりなのに、どうも当日になったらそうじゃないみたいな印象があって。
 わたしがびっくりして何で連れてかないんだといったら、連れて行けるわけないじゃないかといわれて。そういうときに親の言うことは正しいんだからというふうに納得させられちゃう。そういうもんなんだといわれちゃうと、よくわからないなという感じ。
 三十歳ぐらいのとき、そのころはやっていたある自己啓発関連のワークショップに何回か出たことがあります。そういう子どものころのシーンを劇みたいにしてやってみて、先生に言われたこととかで、あれっ、そうだったのかと。いろんなことがあったのに、そういうことはなかったことにして、相変わらずうちは父も母もいい親でというイメージをずっと持ち続けていたことに気がつきました。
 いまから思うと、父も母もすごく子どもだったんじゃないかと思いますけど。自分のことで精一杯って言うか。たとえば、母親は結婚しなければよかったというような雰囲気をばらまいていたけど、そういうことはほんとだったら、子どもに見せることではないかもしれない。」 タイプ9 男性





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