2019年6月18日(火)
子供は親をどう見ているか タイプ5
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◆タイプ5の子供は親をどう受け止めているか


 タイプ5の子どもは親に対して、それほど多くのものを要求しません。他のタイプと比べて、親に強く執着しないというか、親からの心理的な自立が早いようです。
 これは幼いうちから、わりあいおとなしく一人遊びに興じていたり、あまり親にべたべたまとわりついてこないといった態度として表れます。

 タイプ5の子どもが親にあまり多くを要求しないというのは、思春期以後、親に経済的な負担をかけないといった態度として出てくることもあるようです。インタビューに応じてくれた別の女性はこう言っていました。

「わたしは、金銭的な迷惑を親にかけてはいけないと思っている。高校受験のとき、わたしは公立が第一希望で、滑り止めは受験料のことを考えて一つにした。それも落ちたときのことを考えて、受かりやすいところを受けたんですよ。この前、何かの話の流れで妹にその話をしたら、すごくびっくりされて、こんなこと自分はひとつも考えなかったよと。出してもらって当たり前みたいな。わたしの周りでは、結婚するときも、親にお金を出してもらっている人が多かったけど、わたしは一円もいらないよといって出してもらわなかった。何も迷惑をかけないのがいちばんいいからと。結婚が遅かったから、結婚資金程度なら困ってなかったし。」タイプ5 女性

 タイプ5の子どもが親に多くを要求しないというのは、親にあまり物をねだったり、金銭的援助を求めないということでもあります。そこには物質的なものや金銭に対する執着の少なさと自立心が見て取れます。

 親は喜ぶだろうと思って、わが子にいろいろとものを買い与えることがありますが、タイプ5の子は親が買ってきたものに対して、それがほんとうに自分の欲しいものでなければ、うれしそうな顔をしなかったり、冷ややかに「いらない」と答えて、親を失望させることがあるかもしれません。
 それゆえに、親にとっては、なかなか親からは見えにくい、タイプ5の子どもの内面を理解しようとする姿勢が必要になってきます。


◆タイプ5の子供は親をどう受け止めているか
インタビューより


「両親に関しては、ネガテイブな気持ちはぜんぜんない。小さいときのことはあまり覚えていないんだけど、これしてほしかったとか、あれしてほしくなかったとかはなかったように思う。葛藤がなかった。わたしの場合、本家の長男だというのもあり、自分の田舎に家があり、親戚も大勢いたので、ある意味じゃその全体を見る。親戚も含めて、みんなが問題ないよなというようなところを思っちゃう。大学に入っても、就職してからも、ずっと定期的に田舎に帰っていたし、それはいまでもそうだし、妹ともずっと仲がいいです。」タイプ5 男性 

「大学受験のとき、志望校に受からなくて、予備校に通うことになりました。国立の大学を受験しようと思ってたんですね。その次の年も浪人して、予備校に行っていてだめだったところで、父親から、二年も行けば短大に通ったようなもんだ、それぐらいの経済的負担をしたんだから、もうお父さんを楽をさせてくれよと言われたんです。私はそれを言葉通りに受け取って、ああわかった、もう親に頼るのはやめようと思って、自分で就職先を見つけてきて働いて、結局、その次の年に地元の私立の大学を受験して、心理学科に入りました。
 就職先では教材を売るセールスみたいな仕事だったのですが、訪問もさせられて、すごくいやだった。いちばん苦手なことでしたから、毎日どうやってテンションあげて出かけようかみたいな感じで、元気の出そうな音楽聴いたり。
 その間は予備校にはいかず、大学に入ってからは、私立でもわりと授業料が安いところだったので、自分でアルバイトしながら学費を払いました。なんか意地かもしれない。父親から払ってやってるんだみたいなことをいわれたくないので、わたしが自分でお金を稼いで払えば、誰も文句は言えないだろうみたいな。
 でも、後から言われたんですよ、なんだ、そんな言葉、本気にしてたのかと。もしかしたら、父親は言ったのも忘れていたのかもしれない。それを聞いたとき、ええっとびっくりしましたけど。」タイプ5 女性 




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