◆タイプ2の子供は親をどう受け止めているか
タイプ2の子どもは親を喜ばせようとします。親だけではなく、周りの大人たちに対して「いい子」にふるまいます。タイプ2の子どもは、とくに母親の味方で、母親の顔色に敏感なところがあり、母親が幸せそうだと自分も幸せに感じるようです。また、父親に対してはもっと父親らしくしてほしいという思いがあり、自分には父親的な導きが欠けていたという人もいます。
まるで父親の恋人のように、父親のお気に入りになる女の子もいるようですが(セラピストでエニアグラム教師のトーマス・コンドン師と話した時には、アメリカではタイプ2の女性は「パパのお気に入り」という感じだということでしたが、このインタビューにはそういう女性には出会えませんでした。
性格の特徴を女性性・男性性ということで見れば、タイプ2は女性的とされる性格的な要素をたくさん持っています。やさしく、思いやりがあり、親切で、身近な人と親密な関係を築いていこうとする。男性でもそういう傾向があります。タイプ2は、体の不自由な人や老人、小さな子どもに対して親切で、親しみのある接し方をします。
夫婦関係がうまくいっていないと、タイプ2の子どもは親にとても気を使うことになります。たとえば、離婚に結びつくような問題が生じた場合も、対面を保つために家庭内離婚のような形になると、子どもはとても苦しみます。もっとも、これはタイプ2の子どもだけではないかもしれませんが、親がきちんと子どもと向き合い事実を説明することが必要でしょう。
あるタイプ2の女性はこんなふうに言っていました。
「子供というのはわかっていると思うんですよね。私もわかってたんじゃないかなと。離婚するときに子どものことを考えて、自分のためにがまんしたというのは絶対いやだなと思う。子どもとして親に望むことというのは親が幸せであってほしいということなんです。母は若いうちから言っていた。あなたたちがいるから離婚できないと。
あなたのためにしたかったことをしなかったというのは嫌だなと思います。大人になってから、はっきり思ったことですが、自分の親が子供ために犠牲になるということは勘弁してほしいよと。」
ある意味、タイプ2の子どもは親に対して、本当の愛情とは何か、本当の幸せとは何かという問いを突きつけてくるわけです。親はそのことに、敏感でありたいものです。
◆タイプ2の子供は親をどう受け止めているか
インタビューより
「子どものころから、お母さんが幸せであってほしいと思っていました。幸せって何かというと、笑っていてほしい。だから、お母さんが笑うことをしようと思った。お母さんは「食事おいしかったよ」というと喜ぶんだと気づいた瞬間を覚えています。それを言うようにしようと。
それから、まだ4歳ぐらいだったと思うんですけど、母と二人で母の昔の友達の家に遊びに行ったときのことを覚えています。そのときにいつもと違う母を見たんです。いまでも覚えているんですけど、そのときの姿はぜんぜん違う。すごく母が楽しそうだった。見たことのない母を見た気がしました」タイプ2 女性
「昔のおしんじゃないけど、母は嫁イコール女中みたいな感じで働かされ、辛い人生を歩んできた人なので、少しでもわたしがそばにいてあげたい。なんとか幸せにしてあげたいという思いをずっと持っていましたね。
父に関しては、なんでもっと母のことをかばってあげないのかなと小学校の時は思ってました。母が返事をしないことがあると、父は気に入らなくてたまに暴力をふるったりもするので、わたしはおちおちとゆっくり寝てられなかった。
いまでも覚えていますけど、母の実家に一緒に逃げたこともあります。そんなに長くはいませんでしたけど、諭されて次の朝には帰ってきましたよ」タイプ2 女性
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