2018年11月20日(火)
性格タイプのエニアグラム 各タイプの素敵な人・困った人
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もし、あなたがそのタイプだったとしたら・・・
対人関係改善のヒント


タイプ1:完全さを求める人


【このタイプの素敵な人】

 高潔で凛としたところがあり、高い理想と正義感を持っています。自制心があり、ストイックで、周りの人間が興奮して騒いだり、愚かなことをしても、自分だけは決してそういうことに巻き込まれず、むしろ落ち着いて人々を正そうとします。何事にも平等公平であろうとします。長い付き合いの友人を親友とみなし大切にします。

【このタイプの困った人】

 いつもイライラし、文句や愚痴ばかりいっています。他人の机の散らかり方から、近隣の騒音やゴミの出し方にまでうるさく、気になると注意せずにはいられません。独善的で、自説をくどくどと述べ立てたり、人に説教しようとします。ちょっとした冗談などに反応し、爆発的に怒り出すことがありますが、本人は自分は怒りを抑えているつもりでいます。過去のことを何度も蒸し返し、他人のことを決して許そうとしないところがあります。

【こころの傾き方】

 タイプ1の人は人から批判されたくないという気持ちを強く持っています。自分が完全な人間であれば、人から批判されることはありません。そこで、つねに完全であろう、正しくあろうとするわけですが、そうすると他人の欠点やいたらなさがやたらと目につくようになります。

 自分が正しくあろうとすることは、「自分は正しい人間である」という思い込みにつながり、タイプ1は他人のあらさがしをするようなことになります。そして、「自分がいちばん正しい」という観点から、他人の欠点をあげつらってはしつこく非難し始めるのです。

 自分が人から批判されたときには、即座に自分を振り返り、もし自分に否があったと思えば、「すみません、それはわたしの間違いでした」「謝ります」と素直に反省した態度を取りますが、すぐに「でも、誰々の方がもっと悪いことをしている」と、他人の悪事を責め立てるようなことを言うことがあります。

 タイプ1は結局、自分がいちばんされたくないこと、つまり人から批判されるということを、他人に向かってやってしまうのです。そうすると、タイプ1の人間関係はだんだん悪化していくでしょう。


【タイプ1のあなた:「すべてが自分の肩にかかっている」と思ったら要注意】

 もし、あなたがタイプ1と思われるなら、すべてが自分の肩にかかっているように感じはじめたら、そのときは注意して自分の気持ちを観察してください。すべてのことにあなたが個人的責任を感じ、自分で何とか解決しなければならないと思い始めたとき、すでにあなたの心の中には、自分がいちばん正しい立場に立ち、他人を批判する気持ちが芽生えています。「自分はこんなに一生懸命やっているのに、周りの人間はなんていいかげんなんだ」と。

 そこで、人に対して批判がましい態度を取らず、むしろもっとリラックスして、他人や物事をありのままに受け止める努力をすることです。少しぐらいいいかげんでも、間違っていても、まあいいじゃないかと思えるぐらいの気持ちのゆとりを持ちたいものです。


タイプ2:人を助ける人


【このタイプの素敵な人】

 謙虚で私利私欲がなく、奉仕精神にあふれ、ほんとうに助けを必要としている人々のために働きます。愛他的で、人を差別したり、外見的なもので判断することがなく、どんな境遇の人をも、かけがえのない大切な存在として受け入れ、一人ひとりの幸せを願っています。自分のしていることに対して、非常に謙遜です。

【このタイプの困った人】

 頼まれもしないのに人のところに出かけていき、余計なお節介を焼こうとします。人の家をたずねれば、すぐにずけずけと台所まで上がりこんでくるようなあつかましさがあります。人の世話をしようとするのは、感謝の見返りを期待しているからで、思うように感謝されないと腹をたて、「恩知らずな人」と見なします。独占欲が強く、一対一のべたべたした付き合いをしようとし、人に取り入るために、見え透いたお世辞やおべっかを使うこともあります。

【心の傾き方】
 人から愛されたいという気持ちの強いタイプ2がいちばん恐れるのは、自分が誰からも愛されず、必要とされない人間になることです。では、人から愛され、必要とされる人間になるにはどうしたらよいのでしょうか。

 タイプ2は自分から人に近づき、人のために尽くすことで、相手にとってなくてはならない人物になろうとするのです。とくに、相手の身の回りのことや健康を気遣い、親身になって世話をします。

 そして、相手が自分から離れていかないように、生活の面などで相手を自分に依存させ、「あなたはわたしがいなければ、何もできないでしょう」「あなたにはわたしの助けが必要なのよ」と言い聞かせ、自分がいなければ相手は誰からも愛される価値のない人間であり、誰からも必要とされていないのだと思わせようとします。

 タイプ2は結局、自分のいちばんの恐れ、つまり誰からも必要とされないのではないかという恐れを、他人に植え付けようとするわけです。

 人が自分から離れていきそうになると、タイプ2は今度は体の不調を訴え、相手に自分を世話させようとします。そうして、相手をつなぎとめようとするわけです。


【タイプ2のあなた:一人ではいられず、自分から誰かのところにご機嫌伺いにでかけようと思ったときが要注意】

 もし、あなたがタイプ2だとしたら、一人でじっとしていられず、自分から誰かのところに押しかけていき、相手を喜ばせるために何かをしたり、相手に取り入るようなことをし始めたら、要注意です。それは自分が愛されたいがための行為であって、ほんとうに「相手のためを思って」の行為でないかもしれないのに、意識の上ではあなたは自分が相手のために、何かをしてあげていると思い込んでいるかもしれないのです。あなたの行為は相手にとって非常に押し付けがましいものとなるでしょう。

 タイプ2のあなたにとっては、誰かのご機嫌伺いをしようと思い立ったときは、むしろ誰にも会わず、一人でいることが大切です。タイプ2の人は他人の気持ちやニーズには敏感なのに、自分のこととなるとよくわからないという場合があります。一人になることで、自分と向き合い、自分の気持ちを見つめましょう。そして、他人のためではなく自分のために時間を使い、まずは自分のニーズを満たしてください。


タイプ3:成功を求める人


【このタイプの素敵な人】

 有能で、プロフェッショナル、人生の成功者という印象を与えます。カリスマ性があり魅力的で、他の人に自分もそんなふうになりたいという憧れを抱かせるようなところがあります。ふつうの人がなかなかできないようなことを、比較的短時間のうちに、スマートにやり遂げます。

【このタイプの困った人】

 大げさに自分を売り込もうとします。自分の自慢話ばかりで、人の話を聞いていません。嘘をついてまで、自分を認めさせようとするところがあります。学歴詐称・経歴詐称をしたり、平気で他人の論文や著作物を盗用し、自分のものとして発表したりします。人を買収して自分のやりたいことをかなえようとしたり、ライバルとなるような人物がいると、かなり露骨な手段で相手のすることを妨害し、蹴落とそうとすることもあります。

【心の傾き方】

 人から認められたいという気持ちの強いタイプ3は、自分に価値がないことを最も恐れています。そこで、自分の能力や魅力を磨き、つねにベストを尽くそうとするのですが、人からの評価を気にし、高い評価を得るために、自分の価値を高めるようなものなら、何でも取り入れようとします。

 タイプ3はよく、自分をいいものに見せようとし、一流大学を出ているとか、有名人の知り合いがいるとか、実家が資産家であるなど、自分をひけらかすような自慢話をしたり、高級品やブランド物を身につけ、自分はそういったものを所有するにふさわしい人間だということを誇示します。

 そうして、自分の方が上だということを示し、他人にコンプレックスを抱かせることで、相手に自分は無価値な人間だと思わせようとします。自分の価値を高めるためには、相手に横柄な態度を取り、自分より下だと見なした人物は軽くあしらったり、無関心な態度を取ります。

 つまり、タイプ3は人に自分は無価値な人間だと思わせることによって、自分の価値を高めようとするのです。しかし、それはタイプ3自身がもっとも人からされたくないことでもあるわけです。


【タイプ3のあなた:やたらと競争心を駆り立てられ始めたら要注意】

もし、あなたがタイプ3なら、やたらと競争心に駆り立てられ、人に負けてはなるものかと必死になり始めたときには要注意です。あなたは目的のために手段を選ばなくなり、自分が勝つために人を蹴落とすようなことをするかもしれません。それは人の恨みを買うことになるでしょう。

 また、他人の注目を浴びようとしてやっきになり、自分をひけらかし始めたときも要注意です。あなたの話には嘘や誇張が混じり始めます。それはあなたを成功に導くよりもむしろ、結果的には評価を低めることになるでしょう。

 自分をひけらかさず、謙虚でありたいものです。人や物事に対しては、誠実でありましょう。そして、外見を取り繕うよりも、中味を磨いていきましょう。実質が伴えば恐れるものはありません。



タイプ4:個性的でありたい人


【このタイプの素敵な人】

 品がよく、エレガントでハイセンスなところがあります。美的なものや芸術的なものについての鑑賞眼にすぐれ、玄人の域に達しています。また、自分自身がそういったものの表現者として、クリエイテイブな活動に専念していることがあります。周りの人の生活にも潤いを与えてくれます。

【このタイプの困った人】

 ちょっとのことで人に傷つけられたとか、絶望的だと嘆いては、暗く落ち込んでいます。好き嫌いの感情だけで物事を判断し、他人の趣味や他人の気持ちにはお構いなく、「あんな人は嫌い」「あんなものも嫌い」といったりします。子供っぽい気分のむらがあり、人前でもその気分を剥き出しにします。だらしなく放縦で、生活もルーズ、けじめやメリハリがありません。「わたしはなんてかわいそうなの」「不幸なの」と、自分で自分を憐れみ、人の気をひこうとするところがあります。

【心の傾き方】

 自分は平凡でありたくない、他の人とは違っていたいと気持ちの強いタイプ4は、じっさいに自分は他の人とは違っていて、どこか特別なところがあると感じています。「自分は特別でありたい」という欲求が、「自分は特別だ」という思い込みにつながっているのです。

 そのような思い込みが強いと、タイプ4は他人を平凡で通俗的な人間と見なすことになります。そして、「あの人たちにはこういう趣味は理解できないわよ」と自分の感性に合わない人たちを見下し、自分の方がはるかに上等で趣味のいい人間であるかのようなものの言い方をすることになります。

 タイプ4にとって、自分と自分が認める人間は貴族のようなもので、その他は大衆ということになり、大衆を見下しています。

 自分は特別な存在でありたいタイプ4は、他人を取るに足りない人間のように軽蔑的に扱うことができるのです。これはまさしく、自分がいちばんされたくないことを他人にしているわけです。
 ここから人間関係が悪化していきます。


【タイプ4のあなた:自分の感情に左右されやすくなったら要注意】

 もし、あなたがタイプ4なら、自分の気持ちに執着し、その気持ちを強める方に向かっているときには注意した方がいいでしょう。たとえば、自分だけが苦しんでいて自分だけが不幸を背負っていると思ったり、まるで自分が悲劇の主人公のように思えるとき。あなたは自分自身の感情に飲み込まれそうになっています。

 しかも、そういった感情は空想の中でますます膨れ上がり、現実離れのしたものとなることがあります。あなたは自己陶酔的で芝居がかった人間になり始めています。

 そうなると、人目もはばからず、自分の感情や気分の赴くままに行動しようとしたり、人に自分の気持ちをぶつけようとするでしょう。そして、自分の感情を撒き散らすことになります。

 タイプ4のあなたは、自分自身と自分の感情の間に距離を置き、自分の感情を少しでも客観視できるようになった方がいいかもしれません。感情の自己コントロールが必要です。


タイプ5:観察する人(考える人)


【このタイプの素敵な人】

 聡明で頭が切れます。知的に有能で、冷静沈着、きわめて理性的。並外れた集中力と思考力、インスピレーションがあります。邪念や邪心がなく、物事の真実を映し出す透明な心を持っています。固定観念や偏見、政治的な偏りなどが一切なく、周りの人は誰でも、この人の判断力を信頼することが出来ます。

【このタイプの困った人】

 人に関心を持たず、ちょっとした世間話すら続きません。物事への関心が狭く深くで、常識から外れた奇異なところがあり、きわめてオタク的。現実とあまり接触せず、パソコンやテレビゲーム、アニメなどバーチャルな世界に引きこもってしまうことがあります。自分が熱中していることには、いつまででも熱中していられるようなところがあり、食事や睡眠など日常的な自己管理がきちんとできず、何日もお風呂に入らなくても平気だったりします。

【心の傾き方】

 タイプ5は自分が無知であることを恐れ、知的に有能であろうとします。そのために、知識や情報を集め、頭のなかの思考を使って物事を考え理解しようとします。そして、自分の持つ知識を深め、自分が得た知識や技術を通じて人と関わろうとします。

 けれども、それ以外のことで人とどう関わればいいのかわからず、人から離れ、自分の興味ある世界に没頭していきます。ある程度、知識や情報を蓄積し、独自の考えを持つようになっても、それを他人に教えようとせず、自分のなかに溜め込んだままにしておきます。

 知識や情報を溜め込んでいれば、自分に自信が持てるわけです。自分が知っていることを知らない他人に対しては、不親切で、理屈で相手を煙に巻くような説明しかせず、「こんなことも知らないのか」と冷たく見放し馬鹿にしたような態度を取ります。

 じつは自分が無知で無能だと見なされることこそ、タイプ5がもっとも避けたいことだったわけですが、タイプ5はまさにその自分がいちばんされたくないことを、他人にしてしまうのです。
 ここから、対人関係に問題を生じるようになるでしょう。


【タイプ5のあなた:パソコンやゲームなどバーチャルな世界に没頭し始めたら要注意】

 もし、あなたがタイプ5なら、現実の世界から離れ、人と付き合わずに一人の世界に閉じこもり始めたときは要注意です。たとえば、パソコンやゲームなどバーチャルな世界にのめりこみ始めたとき。食事や入浴、着替えなど基本的な生活も気にかけず、ひたすら自分の専門や趣味の世界に没頭し始めたとき。あなたは自分の頭の中の思考や概念の世界に逃げ込み、ますます現実との接点を失って孤立していくでしょう。

 現実から遊離した考えは、奇妙で極端なものになりがちです。また、人から離れれば離れるほど、ますます生身の人間との関わりがおっくうになってきます。

 人間関係が希薄になりがちなタイプ5のあなたは、もっと友達づきあいなどを大切にしてください。共通の趣味をもつ人たちの集まりなど、勉強会や情報交換を行える場所に出て行くといいかもしれません。



タイプ6:忠実な人


【このタイプの素敵な人】

 守るべきもののために行動し、自分の任務に忠実です。人間的には誠実で家族や友人、同僚、上司部下として、信頼に足る人物です。慎重であると同時に勇敢な面があり、自分の義務を果たすため、危険な任務も怠りません。自分のためではなく、守るべきもののために自分を捨て、英雄的な行為に出ることがあります。

【このタイプの困った人】

 猜疑心が強く裏表があり、仲間内でも自分の信頼している人とそうでない人を区別し、気に入らない人間を仲間はずれにしようとします。また、先輩後輩の間柄などで自分が上に立てば、露骨に自分がかわいがっている人物と、こころよく思っていない人物に対する態度を変えることもあります。気に入らない人物に対しては、直接当人に向かってどうこうするのは恐いので、裏に回ってその人物を追い出すための画策をしたり、回りの人にあらぬ噂を流したりします。

【こころの傾き方】

 タイプ6は仲間意識が強く、自分が所属する組織やグループ、仲間内で安全にいられることを望んでいます。そういった組織やグループ、仲間から排除され、追い出されるのは恐いことです。

 もし周りに自分の地位や居場所を脅かすような人物がいると、タイプ6は不安と猜疑心に駆られるようになります。

 そこで、相手を危険人物と見なし、なんとかしてその人物を排除しようと画策しはじめます。そして、相手を孤立させるために、自分はことさら仲間意識を募らせ、非公式な集まりや付き合いの場で、その人物について人が不信感を持つようなよからぬ噂を立て、相手を悪者に仕立て上げていきます。

 つまり、タイプ6は自分が人からいちばんされたくないことを、人に対してしようとするのです。それはひいては、相手にタイプ6に対する敵対心を抱かせることになり、かえって自分自身の立場や居場所を危うくするような結果を招かないとも限りません。

【タイプ6のあなた:相手が自分を脅かすように感じ始めたら要注意】


 もし、あなたがタイプ6なら、相手が自分のことを嫌っていると思い、その人物に自分は脅かされていると感じはじめたら、それはもしかしたらあなたの方がその人物を嫌っていたり敵視しているのではないかと、自分自身に問いかけてみてください。

 そして、ためしにあなたの方から積極的にその人物に近づき、率直に話をしてみてください。あなたの恐れは空想の産物であるに過ぎないことがわかるかもしれないし、相手との関係はそれを期に、案外好転し始めるかもしれません。

 また、タイプ6のあなたにとっては、何か不安なことがあり、いてもたってもいられなくなって、やたらと知り合いの誰かに相談をもちかけようとしたり、ただただ動き回るだけで無意味な行動に出始めたときは要注意です。あなたは自分を見失う恐れがあります。



 心配事があるときは「もしそうなったらどうなるか」と、とことん考え抜きましょう。それも想像できうる限り、最悪のことを考えると、どこかで不安や心配が吹っ切れることがあります。



タイプ7:楽天的な人


【このタイプの素敵な人】

 明るく陽気で、軽やかなところがあります。自由で若々しく、無邪気。遊び心にあふれています。つねにポジテイブシンキングで、未来への希望と夢にあふれ、周りの人を元気づけてくれると同時に、いまの人生を楽しむすべを教えてくれ、幸せな気分にさせてくれます。

【このタイプの困った人】

 自分勝手で無責任なところがあります。嫌な仕事や義務は途中でほっぽり出しても平気で、他人に後始末させても悪びれるところがありません。いわゆる遊び人で、アルコールなどの嗜好品や自分の生活に快楽をもたらすものを離せません。口がうまく、ほら吹きで、いかさま師的なところがあり、大きな計画や夢を口にし、自分の使命について語りますが、じっさいにそれを実行することはありません。たとえ、実行してもたいていは途中で投げ出してしまいます。

【心の傾き方】

 タイプ7の人は痛みや辛さを感じることを恐れ、あまり自分の内面を深く見つめようとはしません。つねに満足を求め、自分が欲しいものがあれば、すぐに手に入れようとします。

 そうすると、相手を出し抜いてでも欲しいものを手に入れようとしたり、相手のものを奪うことにもなりかねません。たとえば、仕事のシフトでも人のことは考えずに自分がいちばんに休暇をとるといったやり方をすることがあります。

 そして、自分が満足を得るために、他人の欲求が満たせないようにしたり、他人に欠乏感や痛みを味合わせることがあります。

 頭のなかはつねに先のことを考えているので、人と話していても話題は一つのことにとどまらず、ころころ変わります。人の話はあまり聞かず、相手がしゃべっていても途中で話をさえぎり、別の話題に変えてしまうことがあります。それは他人に欲求不満を起こさせるかもしれません。

 自分に都合の悪いことは責任転嫁し、他人のせいにしてしまうようなところがあります。


【タイプ7のあなた:他にもっといいものがあるのではないかと思い始めたときは要注意】

 先のことに頭が回りだしたときはすでに要注意です。あなたはいまここにいることができず、注意散漫で、人の話も聞いていない状態になっています。

 また、何かを手に入れても、もっと他にいいものがあるのではないかと思い始めたとき、どこかに行けばもっと面白いこと楽しいことがあるのではないかと思い始めたとき、あなたは何を得ても満足がいかず、衝動的で無責任な行動に走りやすくなっています。

 快楽を追いかければ追いかけるほど、心はすさみ、喜びがなくなっていきます。出会った人との関係も非常に浅薄なものになりがちです。

そんなあなたはいろんなことを掛け持ちせず、まずは一箇所にとどまり、一つひとつのことに集中しやり遂げていくようにしましょう。人間関係は誰と誰が自分にとってもっとも大切な人なのかを考え、付き合う人の優先順位をつけましょう。


タイプ8:挑戦する人・統率する人


【このタイプの素敵な人】

 タフで行動的、自分は強いという自覚を持ち、その力を的確な場面で発揮します。恐れを知らず、他の人がひるむようなことにも果敢に挑戦します。きわめて自立的でいながら、中心的な人物となり、物事を動かしていきます。二心が無くストレートで純粋です。敗者を保護し、弱者を守ります。

【このタイプの困った人】

 偉そうで態度がでかく、どこでも我が物顔に振舞います。非常に感じが悪く、周りの人を威圧するような態度で人を脅かしたり、すぐけんか腰になって相手に噛み付いていきます。親分風を吹かせ、自分は何もしないで人を動かそうとし、「ああしろこうしろ」と指図することがあります。搾取的で、他人を食い物にしようとするところがあり、たとえば借りた金は返さないのに、貸した金はうるさく取り立てるといったことを平気でやります。

【心の傾き方】

 タイプ8は人に支配され、傷つけられることを恐れる気持ちが強く、そのため必要以上に自分を強く見せようとします。そして、他人に支配される前に、他人をコントロールし、傷つけられる前に傷つけるようなやり方をします。

 初めから、相手を威嚇するような態度に出たり、「自分のいうことを聞かなければ、ろくな目にあわないぞ」と脅しをかけ、人を思い通りに動かそうとします。また、人の嫌がることをずばずば言って傷つけることもあります。

 そういった態度はしかし、人を思い通りに動かせるどころか、相手に反発心や反抗心を抱かせ、自分にはむかわせるだけです。タイプ8は周りに敵を作るだけで、自分で自分を窮地に落とし込んでいくことになります。
また、タイプ8の周りには誰も寄り付かなくなり、ひとり孤立した状態になって、世をすねたような気持ちになり、心はますますすさんでいくことがあります。


【タイプ8のあなた:何事も力づくで推し進めようとし始めたら要注意】

 もし、あなたがタイプ8なら、自分から事を起こすために、何かを力づくで推し進めようとし始めたときは要注意です。あなたは物事や他人を自分の思い通りに動かそうとしていますが、それは周りからの抵抗にあい失敗に終わるでしょう。

 また、戦わなくてはならないと感じ、鼻息荒く立ち上がったときも問題です。それはまったく無用なトラブルを起こすことになりかねません。


 タイプ8は忍耐力を養い、待つことを覚えなければなりません。人に譲れるところは譲り、他人の意見や考えを受け入れるようにすべきでしょう。時期が来なければ実らないこともあり、人に譲ることで満ちが開けることもあるからです。



タイプ9:平和を求める人


【このタイプの素敵な人】

 温かく、受容的で、どんな人をも分け隔てなく受け入れます。誰に対しても友好的で、対立するものを融合し、一つにまとめることができます。戦いよりも平和をもたらす人で、物事を平和裏に解決することができます。人の心を落ち着かせ、傷ついた心やコンプレックスの強い人の心にも、安心感と癒しをもたらします。

【このタイプの困った人】

 無気力、無関心なところがあります。自分からは何も積極的にやろうとせず、怠惰で受身なところがあります。人に頼まれたことはことわりもせず、かといってやろうともせず、いいかげんなまま放っておきます。相手がそれで腹を立てても、「なんで怒っているのだろう」ぐらいにしか思いません。何か問題があると思っても、何もしないで、「何とかなるんじゃない」という空しい希望を抱き続け、むだに時間を過ごします。

【こころの傾き方】

 タイプ9の人はなんとなく平和なムードの中で人とつながっていたいという気持ちがあり、人とのつながりを失うことを恐れています。そのために人に合わせようとするところがあります。

 しかし、表面では相手の話を聞いているように見えても、じつは意識はまったくそこになく、上の空で自分の空想の世界に引きこもっていることがあります。

 自分の心の中に波風が立つのが嫌で、何か葛藤があってもできるだけ何も見ないように、感じないようにしています。気持ちがこじれると、頑固に何もしないという形で抵抗を示し、他人に関心を示さなくなります。やるといったこともそのまま手をつけず、無責任に放り出し、自分から相手に連絡することはありません。

 相手が連絡を欲しがっても、うんともすんとも言ってこなくなり、返事をしないことで相手を無視しようとします。

 こうしてタイプ9は、自分がいちばん恐れていることを、自ら人に対してしてしまい、同時に自分も人とのつながりを失っていきます。


【タイプ9のあなた:やりたくないことにも「イエス」といい、表面的に人に合わせ始めたら要注意】

 もし、あなたがタイプ9なら、自分のやりたくないことにも「イエス」といい、表面的に人に合わせたり、人の言いなりになり始めたときは要注意です。あなたは相手との間にも、自分自身の心の中にも波風を立てず、葛藤を避けようとしていますが、そういう態度はあとで返って、相手との間にトラブルを引き起こし、自分自身が困った結果を招くことにもなりかねません。

 タイプ9のあなたにとって必要なことは、やりたくないことははっきり「ノー」と返事をすることです。あいまいな返事やどっちつかずの返事は、「イエス」の意味に受け取られることがあります。


 
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