2020年3月20日(金)
【エニアグラム入門】9つのタイプ じっさいにはどんな人?
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各タイプ個人のお話
それぞれのタイプについて
たとえば、こんな人というのを
ご紹介します


※じっさいにそのタイプの方から伺った話を個人が特定できないように加工してあります。

タイプ1:完全さを目指す人:たとえば、こんな人

ある会社の管理職についているMさんは、だらしないのがいちばん嫌いです。現在単身赴任中ですが、自分の部屋は自分できちんと片付け、会社には誰よりも先に出社します。そんなMさんは赴任先の部下達の就労態度にイライラさせられることが多いものです。遅刻はいくら注意してもなくならないし、個々の机の上は乱雑で、共有の事務用品などは置いておくべき場所に置かれていたためしがありません。トイレや給湯室など、電気の消し忘れも目立ちます。再三注意しても、なかなか改善されなません。自ら率先してお手本を示すしかないのだけど、いったいどうなっているんだと怒っているMさんです。

Nさんは家庭の主婦。朝起きるとすぐに家の前の道路を掃き清めます。そうしないと、あそこの嫁はなんてだらしないのだろうと、近所の人から非難されるのが嫌だからです。昼間は夫が経営する飲食店を手伝っているので、よけいに家のことはきちんとしなければと思っています。そんなNさんはストレスがたまるほど、台所のシンクをぴかぴかに磨いてしまうのだそうです。

ここにはご紹介できませんでしたが、タイプ1の人の中には、環境問題や社会問題に強い関心を抱き、世の中を改革していくための活動に積極的に参加する人もいます。

タイプ2:人を助ける人:たとえば、こんな人

Sさんは経済的にゆとりのある主婦。高学歴で家業を手伝っていますが、自分の学歴にそれほど価値を置いていません。夫がブランド物などを買ってくれることがありますが、嬉しい反面、もったいないかしらなどと思うこともあります。着るものや家庭のまだ使えそうなものなどは、もちろんバザーに出します。近所づきあいでは、雰囲気が暗いからといって周りの人が敬遠し、誰とも話をしない人にも自分から近づき、道で会えばいつも必ず挨拶の声をかけるようにしています。また、Sさんは商店街に自転車で買い物に行ったとき、どうしても自転車に鍵をかけることができません。「なんだか、同じ地域に住んでいる人を疑っているみたいで」とSさんは言います。

アパレル関連の会社に勤めるJさんは、仕事が終わると社外の人とよく食事に行ったり飲みに行ったりしています。そのなかにはSNSで知り合った人が何人かいます。その中には悩みを抱えている人もいて。Jさんは「自分のところにはなぜか悩みを抱えた人が寄ってくるんです」といいながら、そういった女性と会う機会を作っているのだそうですが、Jさん自身も一人ではいられないところがあるのではないでしょうか。

タイプ2の人のなかには芸能面での才能がある人もよくいます。自分の得意なことで人を楽しませ喜ばせることが、自らの喜びにもなります。さらによりグローバルな視点で人類の幸福を願い活動している人もいます。

タイプ3:目標を達成する人:たとえば、こんな人

営業職のOさんは学生時代は画家に憧れたこともありましたが、親からは絵描きになっても食べていけないと言われ、結局は社会に出たときに困らないようにと、あまり気が進まない理工系のある学部に進みました。そして、建築関係の会社に就職し、営業職につきました。営業の仕事はやったらやっただけの評価の得られるので、自分に向いていると思っています。最近、家族のために家を買ったのでローンがきつく、自分のお小遣いもままなりませんが、人前では余裕のあるふりをしています。

Wさんはいまのところ会社勤めですが、いずれは自分で会社を興したいと思っている女性です。人脈を広げるために、忙しい仕事の合間を縫って、自己啓発やコミュニケーションに関する勉強会に出席しています。そこではWさんは周りの人から、ばりばりのキャリアーマンと思われているようです。そして、いかにも仕事が出来そうな人、自分に自信を持っている人と見られています。それが嬉しくもあるのですが、最近では人前で虚勢を張っている自分にも気付くようになりました。

タイプ3の人はさまざまなジャンルで、自分がトップレベルに立つことを目指します。ビジネスジャンルだけではなく、音楽やアートの世界でもきらびやかな表現を行います。


タイプ4:個性を求める人:たとえば、こんな人

団体職員のIさんは仕事は生活のためと割り切り、趣味の時間を大切にしています。ジャズが好きで、CDやレコードが、Iさんの部屋を埋め尽くしています。一人暮らしなので、気兼ねなくいい音を聞くための機材にお金をつぎ込むことができます。Iさんは家で好きな音楽を聞いているときがいちばんいい時間だと言います。絵も好きで、高くてとても手が出ない画家の絵を模写して部屋に飾ってあります。そんなIさんは定年退職したら、小さな喫茶店でも開きたいと思っています。自分は結婚向きではないと思っているので、ずっと独身生活を続けています。

Mさんは若いときから、詩を書いたり、油絵や水彩画を描いたり、手芸などもやってみましたが、なかなかこれはというものに突き当たりません。なにをやっても、自分をうまく表現できるものが見つからないという感じです。もうすでに中年と言われる年代に入ってしまったMさんですが、Mさんの自分探しはまだまだ続きそうです。

タイプ4の人は人生を深く味わおうとする人です。自分の内面の世界を大切にし、何らかの形で人とは違う自分の個性を表現しようとします。

タイプ5:観察する人:たとえば、人こんな人

研究職のKさん(女性)は職場の女性同士のおしゃべりが苦手。芸能ネタやおしゃれ、人の噂には興味がないし、プライベートなことを根掘り葉掘り聞かれるのも嫌いです。だいたい他の人はKさんのような専門職ではないので、話が続かないのです。仕事になればとくに問題はないのですが、女性同士の付き合いだけはいつになってもなじめません。最近、恋人ができましたが、似たような性格で、ふたりでお茶を飲みながら、別々に本を読んだりしています。仕事の専門が近いので、共通の話題には事欠きません。

CGデザイナーのMさんは、専門学校の卒業制作が評価され今の会社で働くきっかけになりました。仕事は面白く、趣味はコミケに出展すること。ただ、生活が不規則になりがちで、運動不足にもなります。自分では一日中PCに向かっていても平気なのですが、家の人に何度も言われて運動のためにジムに入り、週に一度はトレーニングをするようになりました。

タイプ5の人は人付き合いにはそれほど積極的でない人が多いようです。バーチャルな世界に関心のある人が多く、自分の世界を大事にします。


タイプ6:忠実な人:たとえば、こんな人

Uさんは大学を出るとすぐ地方公務員になり、役所勤めをしています。公務員になることを選んだのは、公務員がいちばん安定した職業だと思えたからです。給与は安定しているし、世間の人からの信頼も得られます。将来、結婚して家庭を持ったら、家も建てなければならないなどと考えると、将来設計も立てやすい面があります。

Fさんは女性ばかりの職場で、先輩のなかにとても苦手な人がいました。その先輩はちょっと恐い雰囲気で、自分はきっと彼女に嫌われているだろうなと思っていたからです。ところが、あるときその先輩とFさんのふたりだけが、残業で居残ることになりました。Fさんは最初とても気詰まりでしたが、夜食のお弁当をとって二人で食べながら、雑談をしているうちに、案外その先輩が気さくな人だということがわかってきました。どうやら自分が嫌われていると思っていたのは誤解だったようです。そこで、Fさんが「(先輩から)嫌われているのだと思っていました」というと、相手は「あなたの方がわたしを避けているように見えてたわ」と言われました。その日をきっかけに、Fさんは苦手な先輩と仲良くなることができました。

タイプ6の人は自分の義務に忠実です。組織の中できちんと自分の役割を果たそうとします。



タイプ7:熱中する人 たとえば、こんな人

Aさんは出版社の編集者です。短大を出てからずっとその出版社で働き二十年以上たつベテランです。そんなAさんの生き方はそれこそ好きなことを仕事にしたようなもの。こんな本が読みたいなという企画を出し、その企画が通れば著者の先生にお願いに行ったり、ライターの人に原稿を依頼します。Aさんは誰とでもものじせずしゃべれるので、若いときからどんな偉い先生に会うのも平気。スタッフの人ともこだわりつきあえます。パーテイやイベントが好きなので、どこへでも出かけていき、いろんな人と友達になって帰ってきます。そして、その出会いを企画に生かすのです。

Yさんは学生ですが、ともかく旅行好き。アルバイトのお金がたまったらすぐ、海外に出かけていきます。言葉の通じない国でもすぐ友達ができます。将来は旅行会社の添乗員になるのが夢。

タイプ7の人はフットワークが軽いので、あちこちに友人知人がいます。仕事以外の活動の幅も広いようです。

タイプ8:挑戦する人:たとえば、こんな人

Gさんは大学を出てから、自分で貿易の会社を興しました。若いころは恐いものなしで、一時期は収益も上がり、何人もの人を雇うほどになっていましたが、あまりにワンマン的な経営と経理面のずさんさで会社はつぶれてしまいました。それでも、サバイバルに強いGさんは無一文から、もう一度身を起こし、なんとか会社を建てなおそうとしています。そんなGさんが以前の自分を振り返って思うのは、何でも自分の思い通りにしようとし、人の意見に耳を傾けたことなどなかったなということでした。

Mさんはフリーランスのライターの女性です。学生時代から、女の自分よりも男の方が臆病だったり、女々しかったりするのではないかと感じてきました。なかなか太っ腹で男らしい男に出会わないのです。これはと思った男性でも付き合ってみると、「男のくせに」と思うことがいろいろ出てきて嫌になります。「女らしい性格」「男らしい性格」というのがあるとしたら、自分は「男らしい性格」だと感じているMさんです。

タイプ8の人は実際的で行動的です。仕事は自分の裁量でやれることを好みます。

タイプ9:平和を作る人:たとえば、こんな人

Wさんは一流と言われている企業の役職についています。しかし、とくに野心や出世欲があったわけではなく、「なんとなく」試験を受けて通った会社に勤めているうち、いつの間にか役職についていたといいます。そんなWさんは定年まで、あと十年ほどあるのですが、会社勤めをやめて、なんとなく田舎にひっこんで畑を耕したり、炭焼きのようなことをして、自然に親しむ暮らしができればなあと思っています。でも、定年前にそんなことをすると、奥さんの反対を受けそうで、結局このまま定年まで勤めるのかなあと言う気もしています。

Nさんは一般の事務職として、中堅どころの会社に勤めています。何人かいる女子社員のなかで自分がいちばん仕事が遅いことを気にしています。でも、職場の人間関係はそれほど悪くはなく、昼もみんなでランチを食べにいったりするのですが、「きょうは何にする」と言われても、特に自分から希望を出すことはなく、なんとなくみんなに合わせてしまいます。

タイプ9の人は職場や人間関係でのトラブルはなるべくさけ、居心地のいい雰囲気を好みます。
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