タイプ4:個性を求める人 このタイプが親なら
感情豊か・繊細な感受性がある・気分にむらがある・モノの見方が主観的
タイプ4の親は世の中の常識や規範にとらわれず、自分の趣味にかなった生活を送ろうとします。情緒豊かで、何気ない日常のなかにも新鮮な感動を見出し、表現力豊かなところがあります。人の内面や感情の機微を描いた小説や詩、音楽、芝居などを好み、絵画や工芸、手芸などを愛好します。
子どもにはやさしく、子どもの持つ感受性に共感的に寄り添うことができます。その一方で、気分や感情のむらがあり、情緒的に不安定なところがあります。とくに抑うつ的な気分をコントロールできず、子どもにそういった気分を伝播させてしまうことがあります。
タイプ4の人は、大人になっても思春期の自我をそのまま持ち越したようなところがあり、自分自身が大人になりきれていないところがあります。そのぶん、みずみずしい完成を持ち続けることができるともいえるのですが、父親であれ母親であれ、親として子どもにきちんとした生活習慣や社会常識・マナーを教えられない場合があります。
【タイプ4の親に強く見られる傾向】
・情緒的で細やかな感情を持って子どもに接する。
・子どもに接するときの態度がそのときどきの気分や感情に左右され安定しない。
・文学・音楽・絵画その他、芸術的なものへの関心が深く、いい意味で子供を感化する。
・とくに抑うつ的な気分になりやく、その気分を子どもにも伝播させてしまう。
・子どもに自分の顔色をうかがわせ、機嫌をとらせるようなことをする。
・自分の好き嫌いで物事を判断し、自分の趣味や好みに合わないものを軽蔑する。
・自分の気持ちに執着し、子どもの前でも自分のなかにひきこもることがある。
・子どものしつけに甘く、子どもが社会に適応していくために必要なことをきちんと
教えられない。
・常識の枠にとらわれない生き方があることを子供に示せる。
・想像でものを言ったり、子どもの気持ちに入り込みすぎるところがある。
タイプ4 親の気持ち・子供の気持ち インタビューより
◆子どもから見たタイプ4の親(母親)
「母は専業主婦だったので、わたしが小さいころはおやつも手作り、洋服や小物なども全部手作りでした。家の本棚に母が読んでいた文学全集が並んでいたのを覚えています。やさしくて、他のお母さんよりずっと趣味のいいところもありました。
でも、母のうつうつとした気分が家のなかに充満しているときがあり、それが耐えられませんでした。親戚がみんな集まって、飲んだり食べたりしているときに、母だけが暗い顔をしてため息をついていたり、人が楽しい気分でいることが嫌なのかと。わたしは今でも、母は娘の幸せなんか願っていなかったんじゃないかと思うことがよくありました。
その母も若いころの夢を実現できず、自分の親からも理解されてこなかったという思いがあったのだろうということに最近気づくようになりました。」 タイプ8女性
◆タイプ4の母親の気持ち
「だんだん達者になってくるんですよ、子供は。上が女の子で下が男の子。何が大切かということを考えたら、勘が鋭い子に育てたかったんです。でも、姉弟でもとらえどころがぜんぜん違う。
とくに女の子は理解できない部分がすごくあって、なんで伝わらないんだろう、自分の子どもなのにどうして伝わらないのだろうというのがあったんですけど。それがいまでは(エニアグラムで子どもの性格の違いを知り)伝わるわけないや、ぜんぜん違うんだものと思うようになりました」 タイプ4女性
あなたがタイプ4の親なら
エニアグラムの知恵を生かすヒント
タイプ4の親は自分自身の気分や感情をうまくコントロールし、情緒的に安定した状態を保ってほしいものです。気分や感情の波がある人は、自分では意識していないかもしれませんが、そのときどきの状態が回りの人に伝わってしまうものなのです。
しかも、タイプ4の持つ気分や感情の波は特定の法則を持ちません。回りの人にはわからない何かをきっかけに、急に気分が変わったり、ふさぎ込んだりするわけです。あるときまでは、機嫌がよかったのに、ふと黙りこくってため息をついたり、ゆううつそうな顔をしている。かと思えば、さっきまでは暗い感じだったのが、何かのきっかけで明るくなり、機嫌よさそうにしている。自分の気分や感情と同一化してしまうと、そういったことの繰り返しになりかねません。
子どもは、親が不機嫌になったり、ゆううつそうな顔をしていると、何か自分が悪いことをしたのだろうか、自分が悪かったのだろうかと思うものです。また、気分や感情は伝播しますから、子どもが楽しい気分で学校から帰ってきたとき、親がふさぎこんでいるのを見ると、楽しい気分もしぼんでしまうでしょう。
タイプ4は母親でも父親でも、やさしいところがあり、声を荒げて怒鳴ったりということはあまりないでしょう。あなたの持つ繊細さ、日常生活の中にも潤いを求め、趣味の良いもので満たせる感性を伝えたいものです
。
タイプ4は、親自身が思春期の自我をそのまま持ち越しているようなところがあり、情緒的な生活に偏りすぎる場合があります。子どもが社会的に自立していく上での責任感や役割意識、けじめのある生活態度を自らが模範として示すことも必要かもしれません。
それは自分のパートナーや身内の誰かに、また、子供の導き手としてふさわしい指導者に任せた方がいいかもしれませんが。
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