2018年9月30日(日)
対象関係から見た三つ組み
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執着・フラストレーション・拒絶の3つのパターン


■対象との愛着関係には三つの基本的な情動パターンがあります。
   
①執着
②フラストレーション
③拒絶

①赤ん坊がおっぱいが与えられ、空腹が満たされている状態。欲しているものがすべて十分に与えられている感じ。よい対象への執着。

②赤ん坊は空腹が満たされない感じを持つ。必ずしも、自分が欲する通りに、欲求が満たされない。十分に満たされていないという感じ。そこにフラストレーション(欲求不満)が生じる。

③自分の欲求が満たされない。泣いても泣いても誰も来なかった。赤ん坊はあきらめてしまう。自分は切り離されていると感じる。そこに拒絶がある。

■誰でもこの三つの対象関係を持ってますが、タイプによって特定の傾向があり、中心的なパターンがあるという考え方です。

 ①執着:タイプ3、タイプ6、タイプ9
 ②フラストレーション:タイプ1、タイプ4、タイプ7
 ③拒絶:タイプ2、タイプ5、タイプ8

■さらに母親像・父親像との関係において、各タイプに特有のパターンがあり、9つのコンビネーションがみられます。
 
各タイプの愛着パターン 父親像・母親像との関係

 タイプ1:父親像に対するフラストレーション。
  父親的なものが満足のいくものではない。欲求不満を引き起こされる。

 タイプ2:父親像からの拒絶。
  父親的なものが与えられていない。自分のなかに見い出せない。

 タイプ3:母親像への執着。
  母親的なものとの肯定的な結びつき。よいイメージ。

 タイプ4:父親像・母親像両方に対するフラストレーション。
  両方に満足できない。自分にそぐわない。欲求不満がある。

 タイプ5:父親像・母親像両方からの拒絶。
  両方から切り離されている。どちらにも期待できない。

 タイプ6:父親像への執着。
  父親的なものとの肯定的な結びつき。よいイメージ。

 タイプ7:母親像に対するフラストレーション。
  母親的なものが満足のいくものではない。欲求不満を引き起こされる。

 タイプ8:母親像からの拒絶。
  母親的なものが与えられていない。自分の中に見いだせない。

 タイプ9:父親像・母親像両方への執着の関係。
  両方との肯定的な結びつき。よいイメージ。

※ここでいう父親像・母親像とは、現実の父親・母親ということではなく、あくまで幼児の中の心的なイメージであり、元型的なものを意味しています。

※また、重要なのはこういった理論そのものではなく、このような愛着パターンが、対人関係にどのような影響を及ぼすかし、対象関係をテーマにしたワークに取り組むことによって、自己の内面の傾向を探っていくことにあります。理論は知識として蓄えただけでは何の意味もありません。気づきがあってはじめて役立つものとなりえます。

※子供時代の自分自身がどうであったかを思い起こすことによって、対象関係がどのような意味を持っているのかがより理解しやすくなります。(自己理解のためのワークは、信頼できるファシリテーターとワークの構成メンバーとともに、安全な環境の下で行われる必要があります)


執着のグループ(タイプ3、タイプ6、タイプ9)における心理的傾向

執着とは・・・
対象との快適で安定した関係を維持しようとする自我の願望。これらのタイプは、深いところで、自分の周りの人や状況、地位、環境などへの執着の問題を抱えている。自分にとってよくない対象とも結びつく。切り離せない。

各タイプの問題点:

タイプ3:自分が認められ、他者から評価されるために、理想的な自己イメージやフィーリングに合わせることを学ぶ。他者から価値あるものとみなされるようなものに自分を適合させ、注目と好意をつなぎとめようとする。他の人の承認を得るために肯定的なものに執着する。

タイプ6:自分が守られ、安心できるような特定の関係につながることを学ぶ。確実な関係、社会的状況、グループ、信念など、安全を保障してくれるものとの結びつきを求める。仮に、その関係がよいものでなくても、それに執着し、そこにとどまろうとする。

タイプ9: 内的な感覚として快適なところにいようとする。いい感じに結びつくものとつながっていたい。理想化した他者との関係、決まり切った仕事、好みの食べもの、家でテレビを見ている時間に執着。変わりたくない。

フラストレーションのグループ(タイプ1、タイプ4、タイプ7における心理的傾向

フラストレーションとは・・・
快適さと必要が十分に満たされていないというフィーリング。空腹を感じる、快適でない、休息がない、満足できない、イライラするといった感じは、子供のころからの深いところにある条件づけられたパターンから引き起こされる。

じっさい、自分が認識できない形で必要を手に入れているのかもしれないが、なおこのパターンがあるから、満足することがない。

明らかに必要が満たされても、それについてしばしばフラストレーションを感じる。フラストレーションを感じるというところに自我のアイデンティティーを感じている。

各タイプの問題点:

タイプ1:世界が秩序だっていないことにフラストレーションを感じている。他の人間が完璧でないことを不満に思う。何一つ十分になされていない。自分の基準に合っていないと感じている。

タイプ4:適切な養育がされなかったことにフラストレーションを感じている。無意識には自分を守り養育してくれるもっと価値のある人間を期待している。非現実的な期待をもつがゆえにフラストレーションを感じ失望する。すべての人が自分を失望させると感じる。

タイプ7:特別な経験で幸せになれることを期待するが、それが自分を満たしてくれないことでフラストレーションを抱く。そこでなにかほかの新しいもの、自分の期待を満たしてくれるものを求める。ふつうはまた再び失望する。満足できないので、ずっと探し続けることになる。

拒絶のグループ(タイプ2、タイプ5、タイプ8)における心理的傾向

拒絶とは・・・
このグループは、自分は拒絶されているというフィーリングを持つ。このフィーリングから自分を守るためにいろんなやり方をする。本当のニーズや、傷つきやすさを抑圧し、さらなる拒絶に対する守りの垣根として、自分の能力や、資源を提供しようとする。

各タイプの問題点:

タイプ2:他人は自分を必要としていないのではないか、望まれていないのではないか、自分は価値がないのではないかという恐れを持っているが、自分がよい人であれば、他人は自分を拒絶しないであろうという気持ちがある。そこで、よい人であろうとし、他人のニーズにこたえ、他人を喜ばせようとする。自分の感情を切り離し、拒絶の痛みを自分から切り離す。

タイプ5:自分は取るに足りないものという感じを持っている。自分は無視されているという感じがある。それゆえ何かを知ることによって、また特別なスキルを持つことによって、有用な人間であろうとする。拒絶の痛みを感じないために、自分の感情から自分を切り離す。人とのつながりを持たず、自分の頭の中の世界に引きこもる。

タイプ8:自分は悪いと感じている。自分は他者に受け入れられていないというフィーリングを持つ。自分が強くないと、他人に拒絶されるのではないか。それでより、タフであろうとし、自分で自分の人生をコントロールしようとする。そして、さらに人生において自分は強いというスタンスを取る。その結果、自分をケアしない。自分自身の感情を切り離し、他者をも受け入れない。結果、他者からの拒絶を招く。

※対象関係とエニアグラムタイプの関連についての考察はリソ&ハドソンの研究と理論をもとにし、ここから気付きを深めるためのワークやエクササイズをエニアグラムアソシエイツ独自の方法で行っています。





対象関係(愛着関係)とエニアタイプ関連記事
 ※異なる時期に書いたので内容が重複する記事があります。

 ●エニアグラムのタイプと対象関係の関連

 ●対象関係から見た三つ組み

 ●幼児期の愛着関係(内なる母親像・父親像

 ●幼児期の愛着関係とエニアグラムの9つのタイプの関連

 ●幼児期の愛着関係(対象関係)タイプ1・4・7

 ●幼児期の愛着関係(対象関係)タイプ2・5・8

 ●幼児期の愛着関係(対象関係)タイプ3・6・9


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