対人態度からみた共通グループ

ホーナイの三つ組み(ホーネビアン・グループ)は、ドン・リチャード・リソ&ラス・ハドソン(Don Richard Riso & Las Hudson)が新フロイト派のカレン・ホーナイ(Karen Horney)の神経症に関する理論から、エニアグラムの各タイプに照らし合わせ、対人関係における距離のとり方から、共通点を持つタイプを三つのグループに整理したものです。

<対人態度からみた三つ組>

自己主張型(タイプ3,7,8)

外の世界に関心が強く、自分が何を求めているか明確。その欲求にしたがってアグレシブに行動し、欲しいものは自分の手で勝ち取ろうとする。現実的で実際的な面があり、競争社会を生き抜いていくための能力を身につけている。普段自分の内面にはあまり目を向けない。

追従型(タイプ1,2,6)

協調性があり、周囲の人との和を大切にする。価値判断の基準を自分の外に求め、親の価値観や世の中の常識、他人の期待、規則やルールといったものに従う。他人の気持やニーズに敏感で、人と人との間で揺れ動き、自分のことよりも相手の方に焦点が合っている事が多い。自分の役割を果たそうとする。

遊離型(タイプ4,5,9)

どちらかというと内向的で、人との間に距離を置き、自分の内面に引きこもる傾向が強い。あまり多くを望まず、競争や成功を避け、孤高を保とうとする。他人に邪魔されたくないという気持が強く、他人の指図には従わず、てこでも動かないような頑固なところがある。

ホーナイの神経症理論とエニアタイプとの関係については、ナランホの著書(邦題『性格と神経症』のなかですでに言及されています。

リソたちの解釈とエニアグラムの流れのなかでも、カトリックグループのオリアリーらの三つ組みの解釈には若干の違いがあります。オリアリーらの著作は日本で最初に邦訳されたもので『エニアグラム入門』という邦題がつけられていました。

このホームページではとくに断り書きをしていない場合は、基本的にリソたちの理論を踏襲しています。


<参考>

リソによれば、ホーナイは「攻撃タイプ」のサブタイプを「自己陶酔的」「完全主義的」「尊大・報復的」としています。エニアグラムのタイプでは、これらの三つはタイプ3、1、8と対応することになりますが、リソはホーナイが「完全主義的タイプ」を「攻撃」としてあげていることについては、異論を持ち、完全主義的タイプは攻撃的要素を持ってはいるが、理想に従順に従うことがその動機付けを形作るのであって、自我の拡大や攻撃的行動が基礎になっているのではないとしています。
ホーナイは「自己縮小的」解決のサブタイプについて、エニアグラムのタイプ2、6、9として考えられているものの要素を含むが、リソはタイプ9を追従というより遊離タイプと考えています。

リソはホーナイがじっさいには異なる発達段階にある同じ性格タイプのために、別個の分類区分を作ったと述べています。

オリアリーは『エニアグラム入門』(邦訳・春秋社)のなかで、「イエズス会タッド・ダンによれば、エニアグラムの九つの自我意識は、三つの個別な自己概念と三つの好みの行動様式から由来している」とし、それぞれのタイプが好んで選ぶ行動様式は、外界に対して攻撃的、依存的、後退的の三つとしています。攻撃的タイプには8、3、1を、依存的タイプには2、6、7を、そして後退的タイプには5、9、4をあげています。

ここで、注意を促したいのは攻撃性というものは、どのタイプにもあり、遊離タイプも、追従タイプも攻撃性を表わすことがあるということです。ただ、その出し方、表現の仕方はタイプによって異なります。攻撃には直接的な攻撃もあれば間接的な攻撃もあり、また、受動的攻撃と呼ばれるものもあります。

遊離型の「てこでも動かない」「他人の意思には従わない」頑固さは、受動攻撃の一つと言えるでしょう。

また、攻撃性はパーソナリテイの健全度とも関係すると考えられるので、ある特定のタイプを攻撃的とみなすのは避けるべきです。人はパーソナリテイの健全度が下がるほど自己防衛が強くなり、自己防衛が強くなるほど攻撃的になることもあると考えられます。